うつし鏡


受験であるとか就活であるとか、
ぼくはただそこを既に通り過ぎたというだけの身分であるだけですが、未だそれらを目下の試練としている人にとってみれば、それでも十分な偉人なのであって、その点で以ってすごいすごいと有り難がられるのには引け目しか感じないのであります。

だって何もすごくないから。


とはいえ性質上アドバイスを求められると断れないので、ひええすまねえだすまねえだ…と思いながら偉そうなことを言います。

悪循環です。


ぼくは時間の流れで上から下に継がれてゆくものみたいなのを重視するので、そういう意味ではただ長く生きてるという事実に価値を認めるのも悪くない考え方だとは思うのですが、
それがいざ自分に適用されるとなるとむむとなってしまいますね。


自分が自分のことは一番よくわかってますから、自分に価値を認めるってのはなかなか難しいことです。


人から認められる価値と、自分が自分に認める価値って貴賤はないですが根本的に別のものではありますよね。