金と土のにっき


38時間ぶりに家に帰ってまいりました。


何を以って本物の花金と言っていたのかというと、会社の人と飲みに行ってたのでした。

金曜日の居酒屋は、働きビトであふれていて、おれたち5日間頑張ったよなというような謎の連帯感に溢れていました。

平日を戦った同志として、所属会社なんて関係なくおつかれさまですから会話ができる空間は、異常だけど面白かったです。

こんなペーペーにも抜かりなく名刺を下さる人もいたので、全体としては楽しい雑談の様相を呈しながらも、それが何かに繋がるのかもしれないと思うと、油断は仕切れないのでした。


同期初めて飲んだ感想はというと、楽しかったのと、悔しかったのとの半々でした。

お酒の席だと、皆ぶっちゃけて話してくれるのです。
ぼくがこの間書いたようなことを、意外なほど正直に話してくれる。

”お前はなんか気にくわねえ”

と。
それを口に出して、僕に言ってくれるならもう、その時点でわだかまりは半分以上は解消したも同然なのです。

そういう気持ちを言葉ではなく、態度で示されている間は、交渉の余地がないからです。ぼくの側にも、相手の側にもとっかかりがないのがその理由です。

でも、口にしてくれたら、ぼくはそれに何事かを返すことができます。とっかかりがあれば、話ができる。話ができれば、あとはその場の流れでなんとでもなってしまいます。


そういうわけなので、ぼくは金曜日、すごく楽しかったのです。
今までは、とっかかりはどうにかこうにか自分で見つけるしかないことの方が圧倒的に多かった。
だから、面と向かって気にくわねえと言われたのは、驚いたけど、嬉しかったんです。

相手の方から、歩みよってくれたわけですから。


悔しかったのは何かと言えば、そういうコミュニケーションを、酒を通じてしかできなかったということです。

なんかこう、改めて大人になったのだなあという気がしました。学校のクラスみたいに公私がないまぜになっているような人間集団ではなく、職場、酒の席でそこらへんがきっちり別れていると考えれば、しょうがないと言えばそうなのですが。


結局飲み会は三次会まで続き、帰れなくなったので友達の家に転がりこむに至ったのでした。

ここまでが、金曜日のはなし。


土曜日は高校の同期と花見をする約束があり、時間の関係で家に帰ることは叶わず、友達の家から直接上野に乗り込むこととなりました。


集まった人数はぼくを含め7人。
高校卒業以来会っていなかった人が3人。

当然ながら、それぞれの持つ肩書きもいろいろに変化して、中には世間的に相当に尊敬されるような奴もいるのですが、集まるとぼくらは”高校の同期”以上のなにものでもなくなってしまうんだなと感じました。


グリコやりながら歩いたり、歩き疲れて休む場所にマクドナルドを選択したりと、普段なら絶対しないようなことを、どこかに眠っている自分の中の高校生の部分が主導して、実行していくのです。

同窓会でおじさまがたが年甲斐もなくはしゃいでるのも、納得できます。あの場にいる彼らは、高校生に戻っているのです。


そういう若々しさが、ふと戻ってくるのはいいんですが、それに任せてラクーアにあるサンダードルフィンというジェットコースターに乗ったことだけは、失敗だったと言わざるを得ません。まじ怖かった。

ジェットコースター未経験なのでその怖さがわからず、富士急ハイランドで痛い目を見たので乗りたくないと必死で主張している奴を笑いながら見ていたのですが、ぼくは完全にそっち側でした。

一生乗りたくねえと、二人で決意を固くしたものですが、その友達は乗っている時のリアクションがあまりにも面白いので、きっとこれからも何か適当な理由をつけて乗らされるんだろうなあと思いました。出川哲郎氏の苦悩が推し量られます。


そんなこんなで、ぼくの家に帰らない38時間は過ぎていったのでした。楽しい金曜、土曜だった。


今日の日記はちゃんと今日中に更新します。それでは。