あさのでんしゃ


いつ寝たのかすら定かでなく、
どのタイミングでベッドにあがったのかも覚えていない。


当然目覚ましはかけておらず、
習慣(というか遅刻することへの恐怖)による早起きがなかったら、GW明け2日目から悲しい思いをするところだった。


今日を越せばまた2日おやすみである。

朝早くから電車に揺られる生活にも、慣れた。

同じ車両の営業マンは誰も彼もが新聞を手にしている。学生の頃読もう読もうとしてついぞ習慣にならなかった。

人工知能や、膨大な量のデータの高速通信についての記事が目につく。

朝の電車は眠いのか、元よりそういう顔なのか、不機嫌顔の人が多い。


誰のためではないけれど、外に出たら活力のある顔をしたいと思う。元気を人からもらうこともある。

そう思って少し口角をあげたら、
乾燥した上唇の皮が割れた。


朝は朝らしく眠そうにしておくことにしよう。