ふるきよき
北大路魯山人という人を知っているだろうか。
実は私もよく知らない。
天下のwikipedia様いわく、篆刻家であり画家であり、陶芸家であり書道家であり、漆芸家で料理家で美食家であったらしい。ますますわけがわからなくなった。
たまたま著作を一覧し、そしてその多くの「食」に関する書物が目に止まったので、こうして記事にしているのだ。
私は美味しいものを食べるのが好きだ。
そしてできることなら、その美味しいものを自分の手で作ることができたらなと思っている。
北大路魯山人の著作には、
「だしの取り方」であるとか「鮎の食い方」であるとか「鰻の話」、「雑煮」、「美味い豆腐の話」や「お米の話」など、とにかく食に関するものが多い。
というか、それ以外目に入らなかった。多分他にもいろいろ書いていらっしゃるとは思う。
料理に関しては多少たしなみはあるつもりだが、
誰かから習うということはしたことがないので、それこそ「雑煮」であるとかは、
正月に必ず食べたくなるものではあるけれど、その作り方などについては全く知らない。
このご時世だから、クックパッドなんかに聞けば一発なのだろうが、
なんというか、それでは興が削がれる気がするのだ。
どうせなら、すごそうなおじさんの書いたものから、その考えや技術を盗みたいと思い、「青空文庫リーダー」というアプリを使ってひと通りダウンロードしてみた。
(魯山人は死後50年経っているので、その著作権の一部(?)はフリーになっている。無料でいろいろな本が読めるのでおすすめのアプリだ。)
一読するとわかるが、魯山人はどうやら相当に我の強い人だったとわかる。
とりあえず「だしの取り方」を読んでみたのだが、鰹節とそれを削るためのカンナを持たん奴はけしからんというような内容だった。
思ってたのと違うかも…。と思ったけれど、
古き良き日本の、偏屈な美食家の残した著作をとりあえずは読んでみようかと思っている。
ついでの紹介になって折口信夫には申し訳ないが、
折口信夫の著作も、今度は料理面ではなく古来の日本の文化の面(例えば節分であるとか)を知ることができて面白いなあと感じた。
味噌汁とか節分とか、
今でも触れているものではあるけれど、
やはりその実態というのは今と昔では変わっていて、
事情はどうあれ日本人に生まれてしまったいじょうは、せっかくだから昔のことも今のこともちゃんと知って、それを更に伝えていこうと思ったって、罰はあたらないはずだ。