言葉鏡
面接官は本当に微妙な言葉のニュアンスを組んでいて、感心した。
それだけ、無意識な言葉の選別はその人を表しているということなのだろう。
考えていることを、口にするためには言葉を使わざるを得ないのだろうから、当たり前と言えば当たり前だ。
だから面接官に限らず、少し人の話を注意深く聞いて相手がどんな物の考え方をする人間なのかを探る人というのは、いるかもしれない。
まあ人の心なんかいくら覗いたところでわかるはずもないので、
自分の言葉の端々を捕まえてきて、それでもって自分がどんな人間なのかを改めて確認してみるという方がぼくなんかは面白いんじゃないかなと思うんですけど。
目に見えるもの以外からも、
自分を見ることができるというのは何だか不思議で、とても面白いことのような気がしますね。
おかえりとは言ってみたものの、
帰ってきたのはぼくの方でした。