ゆるり連帯
ソフトドリンクで提供してるカルピス、
小さい頃たくさん飲んだだろうから、どのくらい原液いれて
割ればいいかわかるでしょ、と店長の奥さんに言われて、
なんだか嬉しい気持ちになる。
店長も、その奥さんも、
大学に入ってから知り合った人だけれど、
小さい頃の自分とは、カルピスで繋がっている。
銭湯に毎日、同じ時間にくるおじいちゃんが、
来ていない日があった。
気分を変えて昼風呂したのか、それとも何かあったのか。
番台のおばあちゃんに聞いたら、どっかに出かけてるんじゃないの、と言う。
今日銭湯に行ったら、おじいちゃんがいて、
こんばんはと挨拶すると、
おじいちゃんは、おや、また会いましたねと笑う。
この間来た時にいなかったから、心配してたんですよと言ったら、
ちょっと用事があって出かけてたんですよ、とおじいちゃんが言う。
その後は露天に浸かりながら今度おじいちゃんが旅行に行く話とか、最寄り駅近辺の美味しいご飯屋さんの話とかをした。
もう大学の1年生の頃から一人でよく行ってたラーメン屋さんに、
今日は友達と訪れる。
この友達は家もそんなに遠くないし、前から知ってもいたのに、仲良くし始めたのは4年生になってからだ。
友達もこのラーメン屋さんが好きらしい。
一緒に行ったのは初めてだったけど、二人とも常連なので、
やっぱここのラーメンはうまいよなあと言いながら食べた。
カルピスとか、銭湯とか、ラーメンとか、
そういうものでふんわり連帯してるこの感触が、
とても居心地がいいなと思う、そんな日々。