思い出の地、昔と今


福岡県は福岡市、早良区西新にプラリバという名前のショッピングモールがある。

ぼくの通っていた高校はプラリバのすぐ近くにあったので、ゆかりのある施設と言って差し支えなかろうが、そのプラリバが閉店するらしい。

ショッピングモールが閉店するのだから、コンビニ1店舗、飲食店1店舗が潰れるのとは訳が違う。
思い出の地ということで、プラリバとぼくのエピソードを話そうと思ったが、プラリバで買い物をした記憶自体が全くなかった。もしかするとそのあたりに閉店の理由があるのかもしれない。


プラリバができる前は岩田屋だったらしいその土地は、商業施設が続かないことに学んで、次は高層マンションに姿を変えるらしい。

地下は駅と直通になっているし、その土地の所属する学区(福岡は地域がいくつかの学区に分かれており、住んでるところによって受験できる高校が決まっている)はおだやかで、偏差値も高い。
近くの商店街は賑わっているし、飲食店も多く、何よりプラリバ自体がなくなってしまっても、他にショッピングモールが近くに存在している。

欠点があるとすればぼくが通っていた高校を始め学校が近くにありすぎるので、学生アレルギーの人は住めないということだろう。試験前のマクドナルドやミスタードーナツには近づかないほうが無難だ。



昨年のルプラの閉店といい、
ぼくの知っている西新の風景が、少しずつ失われていくのに、一抹の寂しさを覚える。

幼い頃に、とっくに新しい建物ができているにも関わらず、その場所を昔あった建物の名前で呼ぶ母を、いつまでも昔のことに拘泥してみっともないと思っていたけど、その気持ちが、今ならわかる気がする。