途切れぬ道



実家はよくもわるくも一人の時間がないですね。


お風呂はいって、みんなが寝たら書きますね。


というところまで書いて、
家族より先に自分が寝るという体たらく。


帰ってきてからはずっと天気が良く、
自分が雨男だということも忘れてしまいそうです。


自転車に乗ることが、実家は帰る時の楽しみのひとつなので、空がスカッとしていることは、ありがたい。


そうやって春休みの町を徘徊していると、とは言えじたくから自転車でゆける範囲ですから、あちらこちらで自分の卒業した学校の生徒を見ます。


そういう子らを見るたび、
実はおれも昔その学校の生徒だったんだ、なんて話しかけたくなるのです。
歳をとったものです。


今日昼ごはんを食べに出かけたら、
ぼくの母校に現在通っているらしいカップルがいて、なんかもう、それだけでいてもたってもいられなくなるのに、話しかけるわけにはいかねえという、その葛藤。


共有するものはあるはずなのに、それをふりかざす訳にもいかず、そっと見守るしかねえ、というその感覚。

地元でなければ持ち得ないその感覚。


後に続く人がいる、
その先に立つ自分がいる感覚。


就職活動のとき、
なぜ高校のOBが熱心に助言をくれ、
助力を惜しまずにしてくれたのかが、
少しだけわかったような気がしました。


何するにしたって、
自分を充足させないことにはしようがないなと、そう思う帰省です。